ちょうど1年前に初めて訪れた、Four Seasons Resorts Lanai.
自然と融合したこの贅沢な空間が大好きで、
また3月に戻ってきました。
変わらない時間の流れと、
やわらかい光と優しい風が入り込む、
この大きなロビー。
ハワイの文化や歴史が詰め込まれたディーテールやデザインは、
いちいち参考にしたくなるような洗練された趣きにあふれています。
リゾートのエントランスから一つ階段を降りると、
そこにはゆっくりとくつろげるロビーが。
コアの木で作られた艶やかな大きなカヌーが
どーんと、ディスプレイをされています。
壁際にはたくさんの古代のハワイ王朝で使われていた
鳥の羽を使ったレイなど、
まるで、ミュージアムにきたみたい。
ゆっくりとした夕方5時。
ウクレレを弾いて歌っているパフォーマンスを聴きながら、
ロビーに座ってぼーっとしていたら、
スタッフの人がきて、
紙きれを渡してくれました。
「もうすぐしたらパフォーマンスが始まるから、
チャントが書いてあるから、よかったら参加してみてください」
大学生の時にハワイに交換留学で行った際、
ハワイ語の授業をとっていたこともあり、
少し懐かしく思い出しました。
(チャントを丸々覚えてテストとかもしたり。笑)
何が始まるのかと思っていたら、
ホラ貝と火のついていないタイマツを持った
きっとハワイアンの男性が登場。
それを囲むようにスタッフの方がロビーに集まり、
美しいチャントが始まりました。
この男性の美しい声に合わせ、
周りの人が一体となり、
よくわからなくてもその土地の言葉を唱える。
本当だったら、
きっと神聖なものだから、
軽い気持ちで、
わかったような気になったらダメなものなんだと
思うけれど、
ハワイという島が築き上げてきた
文化や歴史が、
こうやって違う大陸から来た
私みたいな観光客に伝わる
特別な瞬間を愉しませていただきました。
心震える体験。
そして、このチャントの後に、
黄昏時を美しく舞うフラダンサーたち。
今、写真を見て思うけど、
この衣装もこの空間と後ろの自然に
見事に溶け込んでるのね。笑
よしもとばななさんの本に、
「まぼろしハワイ」という短編小説があります。
彼女自身もフラをされていることから、
フラの一つ一つのムーブメントを美しく描写しています。
「ほんとうのフラは腰がふらふらすることもなく、
上半身がくねくねすることもない。
ただ風が吹いていっただけという感じだ。
セクシーになりすぎることもない。
木になっているマンゴーが丸くて官能的だというような、
花が咲いていていいにおいがしてちょっとふらっとするような、
淡いセクシーさなのだ。」ー P.68
少しだけ、神様に捧げる踊りを見て
かつて人間が自然とともに生き、
地球の美しさに感謝をする一部に触れることができた、
そんな特別な体験。
その土地の文化に触れるって、
しきりが高いかもしれないけど、
訪れている者の特権。
きっと私はこうやって
離れている間も、
どんどんハワイの魔法にかかっていく。笑
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